「かかりつけ薬剤師」を勧められたけれど、追加料金がかかりそうで迷っている——そんな方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、**かかりつけ薬剤師とは、患者さん自身が選ぶ、服薬管理を継続的に担当してくれる薬剤師のことです。**2026年6月の診療報酬改定により、費用の仕組みは「かかりつけ薬剤師にすると毎回追加料金がかかる」というものから、「実際にフォローアップや訪問をしてもらったときにその分の費用が発生する」という、より実態に即した形に変わりました。選ぶかどうかは患者さんの自由で、選ぶ際はその薬剤師の人柄や信頼度、どういった地域医療活動に参画しているか、プラスアルファでどのような専門資格を持っているかなどが参考になります。
この記事では、2026年最新の制度に基づいて、かかりつけ薬剤師の仕組み・メリット・選び方を整理します。
1. かかりつけ薬剤師とは?
かかりつけ薬剤師とは、患者さんが自分で選ぶ、服薬情報を継続的・一元的に管理してくれる薬剤師のことです。複数の医療機関にかかっていても、処方薬・市販薬・サプリメントの情報をひとりの薬剤師がまとめて把握してくれる仕組みで、2016年度の診療報酬改定で「かかりつけ薬剤師指導料」として制度化されたのが始まりです。
私自身、全ての患者さんに必要とは思いませんが、例えば薬の種類が多い、薬の飲み方・管理が不安、サプリメントをよく使用するなど薬に関する懸念や相談がある場合は、かかりつけ薬剤師を持つことをお勧めします。
2. 【2026年最新】制度が変わったポイント
2026年6月1日施行の診療報酬改定により、かかりつけ薬剤師の評価の仕組みが大きく変わりました(出典:厚生労働省保険局医療課「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」令和8年7月1日版https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71068.html)
これまであった「かかりつけ薬剤師指導料」(76点)は廃止され、「服薬管理指導料」に統合されました。統合後は、かかりつけ薬剤師が対応した場合とそうでない場合とで基本料金は同額です(例:3か月以内の再診で手帳持参の場合、どちらも45点)。
代わりに新設されたのが、次の2つの加算です。
- かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点、3か月に1回): 前回の調剤後、次に処方箋を持参するまでの間に、かかりつけ薬剤師が電話等で服薬状況・残薬状況を継続的に確認・指導した場合
- かかりつけ薬剤師訪問加算(230点、6か月に1回): 患者さんやご家族の求めに応じて自宅を訪問し、服薬管理・残薬確認等を行い、医療機関に情報提供した場合
つまり、「かかりつけ薬剤師を持つと毎回追加料金がかかる」という以前の情報は、もう最新ではありません。実際にフォローアップや訪問をしてもらったときに、その分の対価が発生するという、より実態に即した仕組みに変わっています。
3. かかりつけ薬剤師のメリット
- 服薬情報の一元管理: 複数の医療機関の処方薬、市販薬、サプリメントの情報をまとめて管理し、重複投与や相互作用のリスクを減らせる
- 副作用の早期発見: 継続的に服薬状況を把握してもらえるため、副作用の兆候に早く気づきやすい
- 電話等によるフォローアップ: 再診までの間も、かかりつけ薬剤師が電話等で服薬状況・残薬状況を確認してくれる(2026年改定で明確化)
- 通院が難しい場合の訪問対応: 自宅への訪問による服薬管理も、制度上評価される仕組みが整った(2026年改定で評価新設)
- 医療機関との連携: 処方医と連携し、必要に応じて薬の減量・変更などを提案してもらえることもある
4. かかりつけ薬剤師の選び方|「なれる薬剤師」の前提と、選ぶときに参考になる視点
そもそも、かかりつけ薬剤師になれる薬剤師には、制度上の要件があります(出典:厚生労働省保険局医療課「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」)。
- 保険薬剤師として3年以上の保険薬局勤務経験
- 当該薬局に週31時間以上勤務
- 当該薬局に継続して6か月以上在籍
- 薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定の取得
- 医療に係る地域活動への参画
これらは「満たしていれば安心」という選ぶ側の判断材料ではなく、かかりつけ薬剤師として届け出るための大前提の要件です。つまり、かかりつけ薬剤師として案内される薬剤師は、この時点で全員が満たしています。
では、実際に選ぶ時は何を参考にすればいいのでしょうか。簡単なところで言えば、その薬剤師の人柄や話しやすさを基準にすると選びやすいと思います。あとは、その薬剤師の実績から信頼性を確認したいのなら、どういった地域医療活動に参画しているか、また研修認定に加えてどのような専門資格を持っているか(在宅医療、感染制御、糖尿病療養指導など)といった「プラスアルファの情報」が、選ぶときの参考になります。
5. デメリット・知っておきたい注意点
- 一度決めると、基本的にその薬剤師のいる薬局を継続利用することが前提になる
- フォローアップ・訪問等のサービスを受けた場合は、その分の費用が発生する
- 選ぶかどうかは患者さんの任意。同意した場合、お薬手帳に「かかりつけ」の記載がされる
一応例を挙げましたが、正直言ってデメリットと呼べるデメリットはありません。2026年6月までは、かかりつけ薬剤師というだけで費用がプラスでしたが、今は金額が変わらないので、持っておくほうがお得です。
よくある質問
Q. かかりつけ薬剤師は必ず選ばなければいけませんか?
A. いいえ、選ぶかどうかは患者さんの任意です。選ばなくても、通常通り薬局を利用できます。
Q. かかりつけ薬剤師にすると、毎回追加料金がかかりますか?
A. 2026年6月の改定以降は、基本部分(服薬管理指導料)はかかりつけ薬剤師の有無で料金が変わらなくなりました。フォローアップ加算・訪問加算は、実際にそのサービスを受けた場合にのみ発生します。
まとめ
- かかりつけ薬剤師とは、患者さんが自分で選ぶ、服薬管理を継続的に担当してくれる薬剤師のこと
- 2026年6月の改定で、費用は「持つと毎回追加料金」から「フォローアップ・訪問時に加算が発生する」実績連動型の仕組みに変わった
- 選ぶかどうかは患者さんの自由。制度上の要件は「なれる薬剤師」の大前提であり、選ぶときは地域医療活動への参画状況やプラスアルファの専門資格などが参考になる
制度や点数は今後の改定で変わる可能性があります。ご自身の負担額など個別の詳細については、利用中の薬局に直接確認することをおすすめします。
出典
- 厚生労働省保険局医療課「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」(令和8年7月1日版) ⚠️【公式URL要追記】※ユウさん提供資料をもとに確認。p.32「かかりつけ薬剤師に対する評価の見直し」、p.33「かかりつけ薬剤師による残薬解消に向けたフォローアップの評価の新設」を参照
- 学研ココファン「かかりつけ薬剤師とは?役割や利用メリット・選び方からなるための条件まで全て解説」 https://www.cocofump.co.jp/articles/kaigo/161/ (一般的なメリット説明の参考。費用面の記述は制度改定前の情報のため、本文では厚労省資料を優先)
最終更新日: 2026年8月25日

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